また、スミスは1925年7月10日付のドナルド=ワンドレイ宛書簡で次のように述べている。
ラフカディオ=ハーンの初期作品を読むべきです。まだ御覧になっていないのであれば、特にFantastics and Other Fancies とStray Leaves From Strange Literature を。*1それからダンセイニ卿の『驚異の書』と『夢見る人の物語』も価値があるかもしれません。
この手紙を受け取った当時、ワンドレイはまだ17歳だった。すぐれた作家になりたければ、すぐれた作家の書いたものをまず読むべきだとスミスは教えたわけだが、ラヴクラフト以外に彼がもっとも高く評価していた幻想作家がハーンとダンセイニであったことが窺える。もっともスミスは1930年11月16日付のラヴクラフト宛書簡では次のように語り、ダンセイニに倣うことの困難さを指摘した。
あらゆる作品の中でダンセイニ風のものはもっとも困難であり、ダンセイニその人ですらしばしば失敗しているように思えます。『驚異の書』と『夢見る人の物語』を僕ほど崇めている人間はいないでしょうが、『ペガーナの神々』にはあまり興をそそられません。
また、ちゃんとした書籍の形で出版してもらえれば、ゾティークやヒューペルボリアの物語はダンセイニ卿の作品にも引けをとらないだろうとスミスは1933年8月29日付のダーレス宛書簡で豪語している。ポオやビアスの前では頭を垂れて教えを乞うが、ダンセイニとは腕前を競い合いたいといったところだろうか。スミスの気概が感じられる。
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